ブログ

2020.07.06

歯の移植

今回は歯の移植に関するお話です。

抜歯後の選択肢としては通常、以下の3通りがあり、どれもメリット・デメリットがあるため、患者さんとよく相談してから抜いた後の方法を決めています。

①ブリッジ

 

②入れ歯

 

③インプラント

多くの歯科医院ではこの3通りしか説明されないことが多いのですが、当院では歯科医師3名とも各々が口腔外科も得意としているため、第4の選択肢があります!

それが、歯の移植です。(保険適用可能) ※部位や欠損の箇所によっては適応外もあります

歯の移植では、親知らずなど「健康ではあるが必要ない歯」を、抜歯しなければならない部位に移植します。
健康な歯というのは、『①大きな虫歯などで感染がない歯、②歯周病によるダメージがなく、歯の周りにある歯根膜(歯の根と骨をつないでいる靭帯)がしっかりしていて、移植した先でまた骨としっかりくっつく余力が残っている歯』をさします。

先日当院にて行った症例でご説明します。

左上の奥歯が感染を起こし、歯の周り全体の骨が溶けていたため、抜歯が必要と診断しました。

その後の治療法を患者さんと話し合い、この患者さんは右上の親知らずを左上に移植することを選択されました。

そのため、右上の親知らずを慎重に抜歯を行い、(歯根膜をしっかり残す必要があります!)

その歯を左上の歯を抜いた部分に移植し、前後の歯と固定しています。

 

その後は歯が付着するまで2ヶ月ほど待ち、問題がないことを確認してから被せ物を装着しています。

左上にも親知らずがあったのですが、移植歯が問題なかったため、左上の親知らずは抜歯しています。

現在も定期健診に通われていますが、問題なく噛めているとのことでした☆

適応症が限られているため、残念ながら誰でもできるという治療ではありませんが・・・外科処置が得意な当院だからこそできる治療方法の1つです!!

 

とはいえ、まずはご自身の歯を長持ちさせることが大事!!!だと思っていますので、歯周病専門医による治療や、補綴科出身ドクターによる被せ物の形態の工夫により1本でも多く自分の歯を残せるように尽力しています。

当院は、院長をはじめ一人一人が歯科治療の専門分野を持っており、総合的な歯科治療を行うことが可能です。

 

しなければならなくなった方、抜歯後に周りの歯は削りたくない方、1本だけの入れ歯と言われたけど嫌だなぁ・・・という方、インプラントしかないと言われたもののそんなお金ない…といったお悩みをお持ちの方は、一度にしおか歯科へご相談ください!

2020.06.28

続・根管治療

先日根管治療に関するブログを書いてもらったところ、それを見て多くの方に来院していただきました!

得てしてそういった方の治療は難しいのですが、無事に治癒していっているため、いくつかご紹介させていただきます。

(根の治療を専門でされている病院は、自由診療で10万円前後かかりますが、当院の根の治療は全て保険内診療で行っております)

 

1症例目の方は、以前当院に通院していたご家族からのご紹介で来られた、千葉県から引っ越して来られた方です。

関東のほうでいくつか病院を変え、何度も根の治療を行ったが治らない、ずっと腫れていて膿が出ているとのことでした。

引越しのため治療途中のまま来られましたが、最初はこういった状態でした。

一番右側の歯が治療中の歯ですが、歯の周りが全体的に黒くなっており、かなり状態が悪いことが伺えます。

まずは通常通り治療を開始したのですが、この方はとにかく唾液量が多いかたでした!!唾液が多いというのはお口の自浄作用の観点からみるととてもいいことではあるのですが、根っこの治療となると話が変わってきます。

根管治療は、歯の根の中を殺菌して菌のいない状態にすることを主な目的とする治療なのですが、よくCMなどでも紹介されているように、

「唾液1mlの中には約1億個の細菌」が存在します!!

つまり、その唾液が少しでも治療中の根の中に入ると、せっかく綺麗にした根の中がまた汚れてしまい、いつまでたっても治りません。

(ピカピカに磨いた床に、泥水をかけているようなものです)

おそらくこの患者さんの根っこの治療がこれまでうまくいってなかったのは、このことにも原因があった可能性があります。

そこでこういった患者さんには、ラバーダムというシートを歯の周りに被せて、唾液が入らないようにして治療を行います。

口は開けっ放しになるのですが、器具を咬んでもらうためそこまできつくはないそうです。
(※ただし、歯茎の近くに器具をかけるため痛みがでることがあり、麻酔が必要になります。)

そのため当院では必要な患者さんにのみこういったシートを被せた治療を行っています。

シートを被せて治療したところ、当然ですが唾液が全く入らなかったため、他院で10回以上治療しても治らなかった歯が、3回の処置で痛みも腫れもなく終了しました!

 

長くなるため2症例目以降の詳細は割愛しますが、

赤丸の部分にお薬が入っていないため感染を起こしていた根の治療をやりかえて

根の先までお薬をつめて治癒しています。

 

3症例目の方も、複数の病院で何度も根の治療をしたが治らないということでしたが、当院で治療を行い、見逃されていた神経の管をお掃除し、根の先までお薬を詰めたことで

2本とも症状が改善致しました! また、同じく見逃されていた神経の管を見つけてお薬を詰めなおしたり、

同じく根の治療が不十分な歯の治療をやりかえて改善しています!

当院は根の治療は専門ではありませんが、専門の病院と近いレベルでの治療を行っています。

根の治療に何回もかかっている、治療したのにまた腫れたという方は一度ご相談ください!

2020.06.15

妊婦検診

今月に入ってから、妊婦検診で来られる方も多くなりました。

おそらく新型コロナウイルスの影響で受診を控えていた方が今来られているのだろうと思います。

口腔内のチェックを行い、虫歯や歯茎の腫れがないかなどを確認していきます。

妊娠中の方に特に気をつけていただきたいのが、妊娠性歯肉炎と呼ばれる歯周病です。

妊娠中は女性ホルモンが増加するのですが、その中のエストロゲンという女性ホルモンが歯周病の細菌を増殖させてしまうため、妊娠中は歯茎が腫れやすくなってしまいます。

 

基本的には磨き残しがなければ軽症で済みますが、妊娠中はつわりなど、様々な理由で歯磨きがおろそかになりやすいため、特に注意が必要です。

また、妊娠している女性が歯周病になると、早産や低体重児出産のリスクがおよそ7倍になることが報告されています。

 

歯周病は高齢出産やタバコ、アルコールよりもはるかに危険性が高いです!!

それを防ぐためには早期発見・早期治療がなにより大切になってきます。

もちろん大きな虫歯も、菌が毛細血管から血流に乗り静脈系に入り全身の健康状態に影響を与えますので、早めの治療をお勧めしています。

 

当院には歯周病専門医が在籍しているため、歯周病治療を行う体制は万全ですし、副院長は最近出産を経験しているため、妊婦さんの大変なお気持ちも理解できます!

スタッフにも出産経験者がおり、色々なアドバイスを行なっていますよ^ ^

 

出産後もしばらくは育児に追われて歯科治療どころではなくなりますので、治療が必要な方は妊娠の週数も考えながら、できる治療は出産前に。急ぎではない治療は、出産後にとプランを立てて治療を行なっていきます🦷✨出産後、お子さんとお出かけできるようになってから、ベビーと一緒に治療やホワイトニングにいらっしゃる方もいますよ🙆‍♀️✨

当院では、ベビーカーごとお部屋に案内できますし、お手洗いにオムツ代もご用意しておりますので安心してお越しくださいね💁‍♀️

 

福岡市の場合、母子健康手帳か助成券があれば妊婦検診を受けることが可能ですので、安定期に入ったかたは一度検診に来られてください!

2020.06.08

顎関節症

最近は、コロナウイルスの影響でしばらくの間外出を自粛していたものの、「痛みが出て来た」あるいは、「痛みが我慢できなくなってきた」といって来院される方が多くいらっしゃいます。
虫歯や歯周病が原因であることが多いのですが、その次に多いのが顎関節症です。 顎関節症とは、簡単に言うと『顎の調子が悪くなる』(痛みが出る・口があきにくくなる・カクカク音がなる)ことをいいます。
顎関節症になる原因は、①日々の悪い習慣・癖、②悪いかみ合わせ と言われています。

 

①日々の悪い習慣や癖
頬杖をつく、お食事のときに決まった側ばかりで噛んでいる(例:右でばっかり噛んでいる)、決まった方を向いて寝る癖がある・・・など、あごの関節の片側ばかりに付加がかかっている習慣や癖。あるいは、食いしばったり歯ぎしりをする癖がある(寝ている時は無意識に行っているため、自覚がない方も多いです。)など両方の関節に付加がかかっている状態です。

 

②悪い噛みあわせ
もともとの噛み合わせが悪く、奥歯でしか噛んでいない状態、ガタガタな歯並びをしていているため噛んだ状態でギリギリ歯ぎしりをするとロックがかかって動かない状態、特定の部分だけが強く当たっている状態です。

 

顎関節症の症状の進行は、まずあごのだるさ・痛みがでることから始まります。『なんか最近あごがだるいなぁ、噛んだときこめかみあたりが痛いなぁ』など、歯ではなく周囲に症状が出てきます。こういった症状は、安静にすること・マッサージすることで大半は和らいでいきますが、根本的には解決していないので必ず再発してしまいます。

症状が進むと、カックンやカクカクといった音が出始め、さらに症状がすすむと口が開きにくい、大きなあくびをした時に突然顎が外れるということが起こります。

 

顎の関節は、足などの他の関節とは大きく違う作りになっています。ひざの半月板のようなクッションである『関節円板』を挟んだ状態で、下顎の関節突起が上顎骨にある窪みにはまっているのが顎関節ですが、他の部分の関節と違い、もともと宙ぶらりんな関節で簡単に言えば常に亜脱臼状態!!それが周囲の筋肉に支えられて口の動きが行われています。顎関節って本当にすごい関節なんですよ!!

この『常に亜脱臼』という状態が、話す・食べる・笑うといった複雑な口の動きを可能にしているのですが、宙ぶらりんであるがゆえにとても繊細で不安定な関節なのです。なので、日々の習慣だったり、噛みあわせでズレてしまい正しい運動の軌道から外れることで、痛みや口が開かない症状が起こってしまいます。軽度の顎関節症は完治しますが、重度になると関節円板や骨がすり減ってしまい、もとの正常な状態に戻らなくなります。

口が開かないのでハンバーガーが食べれない、おすしが食べれない、コーラスしてるけど口があかないといった悩みをもった現代人は意外といらっしゃいますが、出来なくなって初めて、口が開くこと、普通にご飯が食べられること、大きな口をあけて笑うことが出来たころの素晴らしさを痛感するそうです。

昔は、顎関節症をなんとか治そうと外科手術をしていた時代もありますが、効果があまりない・再発するということがわかり、現在はほとんど行われなくなりました。つまり、早期発見・早期治療が非常に大事な病気ということになります。

 

そうならないために、思い当たる方は一度ご相談に来られて下さい。
程度にもよりますが、通常はマウスピースを作って調整すれば改善していきます。
治療費は、自由診療で10万円以上かかる病院もあるそうですが、当院では保険診療で行っておりますので、3割負担の方の場合約5千円で作製可能です。

顎に痛みのある方、特に大きく口を開けるとカコッと音が鳴る方は要注意です!顎の症状が気になる方は、一度ご相談ください!

2020.05.05

根管治療の講演

みなさまゴールデンウィークはどのようにお過ごしでしょうか?

今年は外出ができないため、いろいろな方法でおウチ時間を過ごされていることと思います。

私も家で映画を見たり本を読んだりして過ごしていますが、在宅ワークの一つとして今日はブログを書かせていただきます。

 

もうだいぶ時間が経ってしまったのですが、当院の高橋淳一先生が以前講演をされた時のお話を書きたいと思います。

高橋淳一先生は九州大学出身で、歯周病専門医の資格をお持ちです。

私の歯科衛生士歴は約15年になりますが、今まで勤めていた歯科医院では、歯周病治療はあまり積極的に行っていませんでした。

歯周病治療の基本は歯石取りなので、衛生士が行うことが多いのですが、今までは重度の歯周病の方に対してはどこまですればいいのか、また本当に全部取れているのかもわからず行っていたのが正直なところです。

しかし、この病院に勤務するようになってからは、毎回歯石取り後にチェックしてもらえるので私も患者さんも安心ですし、また歯石取りだけで治らない患者さんには外科処置でしっかり歯周病を治してくれるとてもいい病院だと感じています。

 

そんな歯周病治療のエキスパートである淳一先生ですが、先日(もうだいぶ前ですが・・・)根管治療という歯の神経の治療に関する講演をされたのでそのことに関する記事を書きたいと思います。

九州大学同窓会で、九州大学出身の先生方約150人に対して行われた講演です!

(真ん中の金色のネクタイをしているのが、淳一先生で、その隣が九州大学の教授の先生でした!)

根管治療というのは、虫歯が大きくて歯の神経を除去した時に行う歯の根っこの治療です。

治療自体はよくある治療ですので、経験されたことのある方も多いと思いますが、実は歯医者さんによってかなり今後の結果が変わる重要な治療です!

しかし、神経を取ると痛みはないため、患者さんにはいい治療・よくない治療の区別はつかないと思います。

詳しい手技に関しては割愛しますが、いい治療・よくない治療を見分けるポイントは、レントゲンでしっかり説明してくれるかどうかだと思います!

私が以前勤めていた病院では、モニターが1台しかないという事情もありましたが、治療前後にレントゲンを撮っても患者さんに見せて説明しないことがほとんどでした。

 

当院の先生方は、皆さんレントゲン撮影後はそれを見ながら説明してくれるので、患者さんも安心だと思います!

その中でも淳一先生は、よく治療前後のレントゲンを見比べながら説明されていますが、治療前と結果が全く違うのでいつも驚いています😆

これが治療前のレントゲンです。

右と左に根っこがありますが、右の根っこに白いお薬が全く入っていないため、根の先の骨が溶けて感染を起こしています。

この歯を淳一先生が再治療してお薬を詰めた後のレントゲンです。

なんと根っこが4本ありました。しかも必要以上に根っこを削ることなく、根の先まで緊密にお薬が詰まっています。

これもかなり技術が必要だと思いますが、さらに淳一先生はこういう難しい治療も2〜3回で終わらせてしまいます☺

いつも根管治療の時は補助をつけずに一人で治療されているので、普段どのようなことを考えながら治療しているのか分かりませんでしたが、今回の講演で私たちにもわかるように治療の流れを教えていただけました!

このようにレントゲンで見比べると患者さんにも一目瞭然なので、安心して治療を受けてもらえると思います。

今はコロナで大変な時期ですが、私たちもできるだけの感染予防策を講じて診療を行っています。

皆さんもお体に気をつけてお過ごし下さい。

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